赤ちゃんと子供の白髪の原因

赤ちゃんと子供の白髪の原因

赤ちゃんの白髪の原因
赤ちゃんや小さな子供の白髪の原因は、未だ完全に解明されていないものの、 数本程度なら珍しいことではなく、放置しても問題ありません。

しかし、赤ちゃんや子供であるにもかかわらず、 数十本単位で白髪が生えていたり、 徐々に白髪が増えている場合、 何かしらの病気である可能性があります。

成人における白髪は、加齢、栄養不足、生活習慣などが原因となりますが、 赤ちゃんや子供の白髪は、これらの原因はほとんど当てはまりません。

ここでは赤ちゃんや小さな子どもの白髪の原因について、紹介しています。

赤ちゃんや子供の白髪は1~数本なら、問題なし

健康な赤ちゃんや子供でも、白髪が1~数本程度あることは、珍しくありません。
成長しても本数も増えないようなら、ほとんど心配することはありません。

この赤ちゃんや子供の白髪は、 地方によっては「福白髪」と呼ばれ、幸福を招く白髪として、切らずに大切に伸ばすことを薦められるほどです。
この赤ちゃんや子供の白髪の原因は完全に解明されていないものの、両親の遺伝や胎児・授乳期・幼児の栄養などと考えられています。

授乳期間中の白髪に影響する栄養素については、 出産と白髪の原因・改善をご参照下さい。

しかし、白髪の本数が多い場合や、成長とともに白髪が増えている場合、 何かしらの病気の可能性があります。

赤ちゃんや子供の白髪の原因となる病気

白髪が症状として現れる病気が幾つか存在します。
赤ちゃんや子供の場合、生活習慣や栄養などと関係なく、生まれついての病気のため、 先天性の疾患が多くなっています。

赤ちゃんや子供の白髪の原因となる病気
  • 甲状腺疾患(亢進症、低下症)
  • 神経線維腫症
  • 結節性硬化症
  • 早老症(ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、ロスモンド・トムソン症候群など)
  • 先天性代謝異常症(ビタミン、ビオチン、プロリダーゼなど)
  • 先天性角化不全症
  • 白皮症(アルビノ)
  • ワールデンブルグ症候群
  • 白斑
  • 巨赤芽球性貧血などビタミンB12欠乏症
  • など

甲状腺疾患

赤ちゃんは生まれてすぐ、マススクリーニング検査が実施されるため、 生まれたての赤ちゃんが先天性の甲状腺疾患を持っている場合、 ほとんどがこの検査で発見されますが、 この検査で発見されなかった場合や、後天性の場合に甲状腺疾患の症状を発することがあります。

甲状腺疾患の症状は非常に多いものの、その中の一つが白髪です。
また、赤ちゃんは甲状腺ホルモンの多くを、母乳から取得するため、 母乳で育てている期間中は甲状腺疾患の症状が出にくく、授乳期間を過ぎて、突然白髪が発現することもあります。

神経線維腫症

皮膚や神経のあらゆる部位に、いくつかの症状が出る病気です。
最も著名な症状は「カフェオレ斑」と呼ばれるアザで、 カフェオレ色のアザが体の一部あるいは複数箇所に発生します。

この病気のアザは、メラニン産生、メラノサイトの異常が原因ですが、 頭皮への症状として、稀に白髪として出ることがあります。

結節性硬化症

結節性硬化症の症状の一つが白斑です。
(てんかん、精神発達遅滞の2つとともに、結節性硬化症の3大症状と言われます。)

白斑は肌の色素(=メラニン)が抜け落ちている症状ですが、 この白斑が頭部の一部にでき、白斑ができた部分の髪が白髪になることがあります。
この病気で、白髪の症状は生後すぐ出ることは稀なため、赤ちゃんの時は他の症状が出るものの、 3歳頃の子供になると、白髪が症状の一つとして出始めます。

先天性代謝異常症

先天性代謝異常症とは、生まれつき特定の酵素が欠損あるいは機能しない病気です。
人間は体内に2,000あるいは3,000種類以上の酵素を持ち、 その中には髪を作るタンパク質の分解や、 色素を作るメラニンの生成なども、全ての栄養は酵素の働きが影響しています。

そのため、食事を摂取しても、必要な物質に変換されないと、必要な働きができず、 白髪だけでなく、様々な症状が現れます。

先天性角化不全症

先天性角化不全症は、爪の萎縮、口腔内白斑、皮膚色素沈着を3大特徴とする病気です。
症状としては3大特徴には含まれないものの、白斑、白髪、脱毛も症状として現れることがあります。

白皮症

通称アルビノと言われるメラニン色素の産生障害によって起こる疾患です。
体のどの部位に現れるのか、および、何が原因となるのかにより、疾患の名称が異なり、 まだら症や後術するワールデンブルグ症候群など、白皮症には、様々な疾患名称があります。

ワールデンブルグ症候群

ワールデンブルグ症候群の最も著名な症状は、オッドアイ(左右の目の色が異なる)や難聴ですが、 ワールデンブルグ症候群は色素が沈着しにくいため、その症状の一つに頭髪の白髪が現れることが多々あります。
白髪に関しては特に前頭部に現れることが多く、赤ちゃんや子供だけでなく、20代でも発症することがあります。

白斑

メラニン色素合成遺伝子や、メラノサイトの異常により、皮膚の色素が抜け落ちる疾患です。
白いアザのようなものが体の一部に現れます。
白斑は先天性のものと、後天性のものがありますが、 赤ちゃんや子供の場合、先天性白斑と呼ばれ、生後早期より症状が現れます。
白斑の治療については、PC-KUSで白斑改善をご参照下さい。

ビタミンB12欠乏症

ビタミンB12欠乏症は、単純にビタミンB12の摂取量不足の場合と、吸収不良の場合、貯蔵不足の場合がありますが、 市販のサプリメントなどで、ビタミンB12を摂取することで、症状が改善します。
ビタミンB12は動物性食品に多く含まれるため、母体が菜食主義の場合、この症状が現れることもあります。

赤ちゃんや子供の白髪の対処法

赤ちゃんの白髪の原因で、病気が疑われる場合、早急に掛かり付けの医師にご相談下さい。
上述した疾患の多くは、国から難病指定を受けており、 小児科、皮膚科、総合病院などでは、対応が難しいのが現状です。
そのため、病名が分かる場合は、早期に専門医にご相談下さい。

また、幼児以上の子供の白髪については、若白髪の原因と対策をご参照下さい。



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