白髪改善:亜鉛

白髪対策:亜鉛

白髪改善:亜鉛
白髪を改善する栄養素として、最も評判が良い栄養素が亜鉛です。

亜鉛は白髪を黒髪に改善する栄養素と考えられていますが、 亜鉛そのものは白髪改善に対する貢献度はそれほど高くはありません。

しかし、白髪の原因となる多くの要素に亜鉛が効果を発揮し、 白髪を改善してくれます。

亜鉛はなぜ白髪を改善するのか

白髪改善における亜鉛の決定的な要因は、学術的にはあいまいです。
しかし、白髪を改善する栄養素として最も評判が良く、多くの人が亜鉛のサプリメント等を摂取することで、 白髪が改善したとレビューしています。

理由は、亜鉛が不足すると、4つの白髪の原因を引き起こすからです。
そして、多くの人は亜鉛の摂取が慢性的に不足しています。

亜鉛の欠乏と白髪
  • 髪の色が濃いほど亜鉛が必要(※)
  • 髪の成長に必要
  • 抗酸化作用
  • メラニン生成に間接的に関与(※)
※白髪との因果関係に一部不明瞭な部分を含む

亜鉛の量と髪の色の関係は未だ不明

全ての髪の毛には微量ですが、亜鉛が含まれています。
そして、髪の色に応じて亜鉛の含有量が異なり、黒髪は金髪と比較するとより多く亜鉛を含んでおり、 白髪と比較するとさらに多くの亜鉛を含んでいます。

この亜鉛の量と髪の色は、相関関係はあるものの、亜鉛と白髪のメカニズムは未だ明確になっていません。
そのため、亜鉛が効果があるとは言い切れないものの、白髪の改善に亜鉛を使用することは、何かしらの効果がある可能性があります。

髪の成長に必要

イギリスの皮膚科の専門誌によると、亜鉛入りシャンプーは髪の毛を太く、本数を多くすると発表しています。
この実験の大きな特徴は、頭皮全体に亜鉛入りシャンプーを適用せず、 局所的に亜鉛入りシャンプーを利用したことと、 亜鉛をサプリメント等で経口摂取せず、あくまで亜鉛入りシャンプーのみを利用して実験したことです。

この実験の結果、亜鉛入りシャンプーを利用した部分は、髪の毛の太さが増加し、また、本数が増加したと発表しています。
この結果から、亜鉛は経口摂取のみならず、頭皮に直接作用する可能性があります。
白髪との関係ではないものの、亜鉛は髪の成長に大きく関与しています。

抗酸化作用

白髪の原因となる過酸化水素を除去することが、 白髪改善の一つの方法として効果がありますが、亜鉛はそれ自体に抗酸化作用があるだけでなく、 この過酸化水素を除去する栄養素であるGPX(グルタチオンペルオキシダーゼ)を始め、 体内の約300種類の酵素を作るための必須栄養素となっています。

そのため、亜鉛を摂取することは、直接的に白髪の原因である活性酸素を除去するだけでなく、 間接的にも活性酸素の除去に効果を発揮します。

オーキシン

オーキシンとは、植物ホルモンの一種です。
野菜や果物の成長を促すホルモンであるとともに、人間も野菜や果物を摂取することで体内に取り込んでいます。

このオーキシンに含まれる5,6‐ジヒドロキシインドールという分子は、人の黒髪を作るメラニンの前駆体です。
また、このオーキシンは亜鉛の濃度に比例して植物の成長を促進します。

このオーキシンと人体の関係については、まだまだ不明確な部分があるものの、 人間においても髪の毛の成長や白髪の改善に寄与している可能性があります。
そのため、このオーキシンを活性化する亜鉛を摂取することは、間接的に白髪の改善に効果がある可能性があります。

亜鉛の必要摂取量

必要摂取量
(1日)
成人男性:12mg
成人女性:9mg
妊婦:+2mg(合計11mg)
授乳婦:+3mg(合計12mg)
多く含まれる食品 カキ
(100g)
13.2mg
豚レバー
(100g)
6.9mg
牛肉(肩)
(100g)
4.9mg
その他亜鉛を多く含む食品 牛肉、たまご、チーズ、たらこ
過剰症状 成人男性:40~45mg
成人女性:35mg
70歳以上男性:40mg
70歳以上女性:30mg

亜鉛の毒性は極めて低いものの、 アメリカでは、60mg/日の亜鉛摂取により、以下の症状が報告されています。
  • 善玉コレステロール(血清HDLコレステロール)の減少
  • 血清フェリチン(鉄の過剰摂取、毒性を解消する機能)の機能低下
  • 血液中の赤血球の数の減少
  • 抗酸化作用の低下(赤血球SOD活性の低下)
参考:厚生労働省

多くの人が亜鉛が足りていない

亜鉛は、世界中の人々の大くの人が不足しているミネラルです。
調査機関によって異なるものの、25~75%以上の人が亜鉛欠乏であると報告されています。

日本人においては、特に牛肉やチーズなど、亜鉛を多く含む食品の消費量が世界的に見ても少ないことから、 慢性的に不足している人が多いと推測されます。

亜鉛が不足しがちな人

いくつかの生活習慣や病気は亜鉛の吸収不良を招き、 いくつかの生活習慣や病気は亜鉛の喪失を増大させます。

亜鉛が不足しがちな人
生活習慣
  • アルコールの過剰摂取(利尿により失われる)
  • 運動(発汗により失われる)
  • 過剰な鉄分、銅の摂取
  • 食物繊維のとりすぎ
  • など
病気
  • 下痢(体質)
  • 腸性先端皮膚炎(病気)
  • 経口避妊薬
  • 糖尿病
  • 腎障害
  • 肝障害
  • 膵臓障害
  • など

鉄分は亜鉛の吸収を阻害しますが・・・

亜鉛の吸収量は鉄や銅の摂取量によって変化します。
スウェーデンで行われた実験では、鉄3mg、亜鉛15mgを同時摂取したところ、 鉄分の吸収が56%減少したと報告しています。一方、亜鉛そのものの吸収率については言及がありませでした。

他方、アメリカ食品医薬品局(FDA)の発表によると、鉄分25mg以上の摂取で、亜鉛の吸収率に変化が起こるとしています。
鉄分の一日必要摂取量は男性:7.7mg、女性10.7mgなので、よほど余分に摂取しないと、亜鉛の吸収が悪くなることはないようです。

亜鉛の吸収を良くする栄養素

亜鉛の腸管からの吸収率は個人によって異なるものの、概ね30%です。
しかし、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂取することで、その吸収力を高めます。
また、ビタミンCそのものが、抗酸化作用を持つ白髪改善の栄養素です。
ビタミンCの白髪改善効果については、白髪改善ビタミンCをご参照下さい。




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