白髪とストレス
ストレスは長い間、白髪の主要な原因と考えられていました。しかし、なぜストレスが白髪の原因となるのか、 そのメカニズムについては、 明確になっていませんでした。
最近のいくつかの研究により、なぜストレスが白髪の原因となるのか、 そのメカニズムが解明しつつあります。
なぜストレスが白髪の原因となるのか
ストレスが白髪の原因となるのは、主に3つの理由によるものです。
ストレスが白髪の原因になる3つの理由
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活性酸素によるメラノサイトの破壊
高齢化の多くの症状(老化、肌、白髪など)は、体内の細胞が活性酸素により酸化し、 酸化によって細胞が損傷したことが原因です。ストレスはこの体内の酸化を引き起こす活性酸素を産出します。
この細胞を破壊するストレスは、メラノサイトも同様に破壊してしまうため、 色素を注入する機能が失われ、白髪の原因となります。
活性酸素による色素の漂白
白髪の原因は過酸化水素でご紹介したように、 過酸化水素の蓄積はメラニンの漂白を引き起こす白髪の主要な原因です。ストレスは活性酸素の一種である過酸化水素を産出します。
ストレスホルモンによる細胞の遊走(未確定)
黒髪を作るメラノサイトは古くなったり、破壊されたりしても、それで終わりではありません。メラノサイトは色素幹細胞と呼ばれ、何度も供給される(増殖する)という性質を持っています。
具体的には、メラノサイトはバルジ領域と呼ばれる場所に存在し、 毛包にあるメラノサイトが機能しなくなると、バルジ領域から新たなメラノサイトが供給されます。
以下の内容は、裏付ける資料が見つかっていないため、未確定としています。
しかし、ストレスは毛包に移動させるべきメラノサイトを、 毛包でなく表皮へ移動させてしまいます
具体的には、ストレスによって分泌される 副腎皮質刺激ホルモン(ACHT)と、メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)です。
その結果、髪の毛に黒色色素を注入するメラノサイトが、 本来あるはずの毛包で不足し、 黒い色素を髪に送り込むことができなくなり、白髪として生えてきます。
白髪になるストレスと対処法
ストレスとは、人の資質に依存するため、何がストレスになるかは人によって異なるものの、 白髪の原因となる副腎皮質刺激ホルモン(ACHT)と、メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)の分泌を促すストレスは、 以下の通りです。
白髪になるストレスの種類
副腎を刺激するストレス
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メラニン細胞を刺激するストレス
以下、具体例
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副腎を刺激するストレス
副腎皮質刺激ホルモンは、危機、不安、恐怖、怒り、緊張などが原因で分泌されます。その他、タバコに含まれるニコチンやコーヒーに含まれるカフェインは副腎皮質を刺激し、副腎皮質刺激ホルモンの分泌を促します。
コーヒーは副腎を刺激するだけでなく、白髪の原因である過酸化水素も多く含んでいます。
また、アメリカサイエンス誌によると、喫煙者は非喫煙者と比較して、4倍以上白髪の発生率が高いと発表しています。
感情を抑えることは難しいものの、白髪を防止・改善するなら、タバコやコーヒーは避けた方が良いかもしれません。
その他白髪の原因となる過酸化水素を多く含む食品については、白髪防止:過酸化水素を避けるをご参照下さい。
メラニン細胞を刺激するストレス
メラニン細胞刺激ホルモンは、太陽の紫外線から肌を守るため、分泌されます。そのため、日焼けなど、紫外線を浴びる行為の多くは、白髪の原因となります。
特に白髪対策としては、頭皮と顔(ヒゲ、もみあげなどの白髪が気になる場合)が重要です。
昼間は紫外線が強いため、帽子やマスクなどでこれらを守ることが、白髪を防ぐ良い方法になります。
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