PC-KUSで白斑治療

PC-KUSで白斑治療

PC-KUSで白斑治療
白斑や白髪の原因の一つに、過酸化水素の蓄積があります。

PC-KUS(擬似カタラーゼ、あるいは、カタラーゼ様作用物質)はこの白斑の治療に効果を発揮します。

PC-KUSは、白斑の原因の一つである過酸化水素を分解、除去する物質で、 白斑を持つ人の肌を周りの通常な肌と同じ色に色に変化させることに成功しています。

白髪は白斑と同じ原因、メカニズムとして語られることが多いため、 将来的には、PC-KUSを用いて、白髪の改善にも応用される日が来るかもしれません。

酵素「カタラーゼ」の分泌が少ないと、白斑や白髪になる

白斑や白髪の原因の一つが活性酸素である過酸化水素の蓄積です。

この過酸化水素は通常、体内に存在する酵素「カタラーゼ」によって無害な水に分解されますが、 この酵素がもともと少ない人や加齢によるカタラーゼの減少により、 過酸化水素がミリmol濃度で体内に蓄積してしまいます。

この蓄積した過酸化水素は酸化ストレスにより、 髪や肌を漂白してしまうため、白斑や白髪の原因の一つとなっています。

白斑や白髪の原因となる過酸化水素については、 白髪の原因は過酸化水素をご参照下さい。

PC-KUSによる白斑治療

PC-KUSによる白斑の治療や研究は1990年代から行われているものの、最近は様々な応用研究が成果をあげています。
これら研究の積み重ねによって、白斑だけでなく、白髪の改善がPC-KUSによって実現される日が来るかもしれません。

死海との組み合わせで効果アップ

2002年、国際的な皮膚科の専門誌に掲載された内容によると、 PC-KUSと死海の水を利用することで、白斑の治療がより高速化した、と記載されています。

この研究では、PC-KUSクリームと死海(アラビア半島に位置する塩を含む湖)の水を利用することによって行われました。

その結果、PC-KUSのみだと8~14週間、死海の水だけだと5~6週間かかっていた白斑患者の色素沈着がPC-KUSと死海の水の組み合わせにより、 わずか10~16日に早まりました。

部位によって色素定着率は異なる

2008年に同雑誌で発表された白斑を患う71名の子供(非分節型白斑10名、分節型白斑61名)を対象にした研究では、 PC-KUSとUVB(紫外線療法の一種)の併用が、白斑治療に大きな効果があると結論づけています。

この研究では、 従来のUVB単独療法では、 全ての体の部位において、有意な再色素沈着を示さず、 また、10人中、7人が白斑の進行を示しました。

一方、 PC-KUSとUVBを併用した場合、 71人中、70人の子供が完全に白斑の進行が止まりました。

また、部位別に見ると、75%以上の色素定着が見られた割合は以下の様になりました。
  • 顔や首:93% (71人中66人)
  • 背腹:79% (61人中48人)
  • 腕脚:73% (55人中40人)
  • 手足:9% (53人中5人)
手足の白斑治療がなぜうまくいかないのか、このあたりの原因が判明すれば、 白髪への応用もそう遠くないかもしれません。

PC-KUSと白髪改善

PC-KUSはほとんど白斑治療のみに利用され、白髪に対する研究はあまり多くありません。

しかし、その効果の高さから、 カナダやヨーロッパではすでにPC-KUSはクリームまたは粉末として市販され、 実際の白斑治療に利用されています。

PC-KUSはまだ白髪を防止、改善する商品としては販売されていないものの、 今後、研究がより進んで行けば、白髪の防止、改善の市販品、あるいは、保険適用医薬品として、 日本でも販売される日が来るかもしれません。



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